管理栄養士の栄養講座-高血圧
●高血圧の人は生活習慣病になりやすい
高血圧の人は脳卒中で約13倍心臓病で約2.4倍
危険率が高くなります。
●血圧区分の目安
●高血圧になりやすい生活習慣
1.漬物、みそ汁、佃煮などをよく食べる
2.食べ物の味付けは濃い方だ
3.野菜、果物は嫌いだ
4、運動はしない
5.ストレスがたまりがち
6.睡眠を十分とっていない
7.おなかがでてきたと感じる
8.たばこを吸う
9.酒をつい飲み過ぎてしまう
10.外食が多い
☆高血圧を予防する生活習慣
1.食塩は1日10g以下に
 みそ汁は1日1杯 ・うどん、そば、ラーメンなどのつゆは残す・塩のかわりに酢やレモンを利用・漬物は控える
 ・だしをよく取り薄味にする・醤油はかけるよりつける・かまぼこ、ちくわ、ソーセージ、ハム、即席ラーメン、干物など加工食品は少なめに
2.野菜や果物をとる
 野菜果物に多く含まれるカリウムはナトリウム(食塩はナトリウムと塩素の化合物)の排せつを促し血圧を下げる作用があります。
3.アルコールは控えめに
 (滴量のお酒)日本酒では2合/日・ウイスキー(ダブル)
 では2杯/日・ビールでは2本/日
4.十分な睡眠をとる、ストレスをためない
5.運動を習慣づける(軽い運動を30分/日程度)
6.肥満を解消するBMI(肥満度)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
血圧が心配な方へ
●血圧で健康をチェック
血圧が高いままでいると生活習慣病の要因の一つとなります。
自分の血圧値を知り日頃から健康管理を心がけましょう。
最大血圧…心臓が収縮して全身に血液を送り出す時、血管に
     加わる圧力は最大となる。この時の圧力を最大血
     圧という
最小血圧…心臓が拡張して血管内の血液量が最も減ったとき
     血管に加わる圧力は最小となる。この時圧力を最
     小血圧という。
●血圧が高いままだとなぜいけない?
高血圧になると心臓には大きな負担がかかり、血管(動脈)は血液の
強い圧力により傷み始め、動脈硬化(血管障害)をおこしはじめます。
正常の血管
動脈硬化の血管
コレステロールなどの脂質
●高血圧からおこりやすい合併症
高血圧
血管障害
心臓
腎臓
脳卒中
脳出血・脳梗塞・クモ膜下出血
狭心症・心筋梗塞・心不全
心臓病
腎不全
高血圧による合併症は徐々に進行します。定期的に血圧を測り、
血圧が上がってきたり高値が上が長く続くようなら医師に相談
しましょう。
(1) 減塩を心掛けましょう
1日にとる塩分量は10g以下にしましょう(高血圧のある人は)
1 みそ汁は実を多く量は人数に合わせて作る
2 醤油はかけるよりも、つける習慣を
3 漬物は各自の皿にとって食べる習慣を
4 みそ汁は一日一杯にしましょう。
5 かまぼこ、ちくわ、魚肉ソーセージなどのねり製品は少なめに。
6 酢や、油、しそや生姜など香味野菜、香辛料を上手に使う。
店屋物、インスタント食品は食塩が多いのでひかえめに。
 ラーメンの汁は全部飲まない。
食品は新鮮なものを選ぶ。
料理は和風、洋風、中華とりまぜて
10 味はうす味、手作りの味で
◇◆主な食品の塩分含有料◇◆
みそ大さじ1 2.2g
しょうゆ大さじ1 2.7g
たくあん2切れ(20g) 1.4g
梅干し1個(10g) 2.1g
はんぺん 大1枚(120g) 2.4g
ロースハム2枚(30g) 0.8g
塩さけ1切(55g) 4.5g
アジ干物1枚(80g) 4.5g
即席ラーメン1袋(85g) 5.4g
かけそば 3.5〜4.5g
にぎりずし 3.0〜4.0g
おつまみによるエネルギーや塩分のとりすぎに注意しましょう。
***一食塩分3g位の食事を心がけましょう***
(2) 肥満防止
1日のエネルギー量の目安は『身長m×身長m×22』×30kcal
=例=身長156cm
(身長1.56m×1.56×22)×30 ≒1600kcal
◇食べる目安は(一日)◇
ごはん 毎食1〜1.5杯
芋類 1個
くだもの みかんなら小3個、バナナなら中1本
1切
赤身うす切2〜3枚(60g)
1個
大豆製品 木綿豆腐1/4丁
牛乳 コップ200cc1杯
野菜海草など 350g位
(3) コレステロールの対策
動物性脂肪より植物性脂肪を多くとりましょう。
穀物、豆、芋、野菜など線維の多い食品をとりましょう。
食物中の線維質はコレステロールの排泄を促す性質があります。
(4) バランスのよい食事を心掛けましょう
主食+主菜+副菜
(5) お酒はほどほどに
(6) 間食はできるだけ避けましょう。
★★★★★★
医療法人社団正圭会 福地医院
トップページへ